大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和26(れ)350 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人井本台吉の上告趣意について

共同正犯としての公訴事実に対し従犯であると主張することは、単なる事実の否

認の一種であつて、旧刑訴第三六〇条第二項に定める主張に当らないことは、当裁

判所の判例として示すところである(昭和二四年(れ)第一四三五号、同二六年三

月一五日第一小法廷判決昭和二四年(れ)第二四四五号、同二五年二月二八日第三

小法廷判決)から、原判決が公訴事実のとおり被告人を共同正犯と認定して、弁護

人の従犯であるとの主張につき特に判断を示さなかつたことは違法とするに足りな

い。論旨は理由がない。

弁護人下山四郎の上告趣意第一点乃至第三点について

原判決は被告人が他二名と共謀し二回に亘り賭場を開張し利を図つたという事実

を判示しているのであつて、この事実は原判決挙示の証拠によりこれを認定するこ

とができる。所論の如く被告人がその実行に与らなかつたという事実は、原判決の

認定していないところであるが、仮りに事実が所論のとおりであつたとしても、共

謀の事実が存する以上その犯罪の実行々為を分担しなくても正犯としての責を免れ

ないものであることは、当裁判所の判例として示すところである(昭和二二年(れ)

第二〇三号同二三年三月一三日第二小法廷判決、昭和二三年(れ)第一〇一号、同

年七月一四日大法廷判決、昭和二四年(れ)第一七三号、同二五年四月二〇日第一

小法廷判決)から、これと異なる見解に立つて原判決を非難する論旨はこれを採用

するを得ない。

よつて旧刑訴第四四六条に従い、裁判官全員一致の意見により、主文のとおり判

決する。

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検察官 竹内寿平関与

昭和二六年九月一四日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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